速読スクール内で起こる出来事や、講師のプライベートなど、
適当に思いつくまま綴っています・・・気まぐれ三昧です、はい。。。
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足かけ5年、日経新聞に連載されていた
『奇縁まんだら』 がついに完結しました。
『奇縁まんだら 終り』 瀬戸内 寂聴 著 日本経済新聞出版社刊
毎回、著名な方と寂聴さんとの「奇縁」がユーモラスな感じで書かれていて、
横尾忠則さんの挿絵も素晴らしく(時を経てどんどん画風が変化していきます。)
日曜が来るのが本当に楽しみでした。
その時代を代表する方たちとのエピソードは
とっても興味深くて、当時の社会や世相がよく分かるばかりか、
後輩や友人としての「一個人」、寂聴さんに見せる表情の描写が
実に生き生きとして、時にせつなく、
寂聴さんならではの観察眼で鋭くまとめられています。
寂聴さん(出家前は晴美さん。)って、
永遠の文学少女で、おきゃんで、ミーハーで。
屈託がなく、感受性豊かで、聡明な彼女をみんな心から愛したんだと思う。
そして、今も。
「奇縁」には、きっと「悪縁」や「逆縁」なんかも含まれてると思う。
人生を面白おかしく生きてたはずの彼女が
なぜこの世を捨てることになったのかは、詳しくは書かれていません。
だけど、出家って、
どろどろした男女の恋愛や、壮絶な女同士の争いなど
俗なことをやり尽くしてするもんなんだなあって。
この世での死を通してとらえた、人々の「生」。
もしかしたら、さらに面白いことをやりたくなって「死」を選んだのかも。
もしかしたら、「死」を経験して、また新しい生を得たのかも。
やはり、これを描けるのは、寂聴さんしかいません。
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