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すっかり秋めいて来ましたね。
今日はきりっと晴れた祝日

読書


せっかくですから、
ちょっと難しい本に取り組んでみようかと思いまして。
『ルネサンスとは何であったのか』 塩野 七生 著 新潮文庫
ご存知、『ローマ人の物語』 シリーズで有名な方ですが。
他にもたくさん作品を著しておられます。
これは「ルネサンス」について、
氏ならではの定義を、対話形式で説いたものです。
堂々としたゆるぎない文体で、
まさに「歴史家」と呼ぶにふさわしい方です。
気合いを入れて、ガチで取り組んで読む本です。
だらだらと、寝っ転がって読めません(笑)。
塩野氏の作品を読むたび、
自分の美学や理論が貫き通されていて、
「格好いいな、潔いな」と
憧れを抱きます。
「潔い女性」といえば。
私の中で浮かんでくるのは
『流れる』 幸田 文 著 新潮文庫
幸田さんの作品は、
いつもきりっとしていて、背筋が伸びる感じがします。
随筆(エッセイというよりもこちらの方がしっくり来る)も、
読みやすいけれど、それなりの覚悟が必要、というか。
何事にも備え万端で、すきがない。
どこで読んだのか、
「風呂敷や紐の結び目をきっちりと結び過ぎて、次にほどけない」
といったようなくだりがあったのが、
彼女の性格を象徴しているようで印象深いです。
そしてもう一つ。
『建礼門院右京大夫集』 久松 潜一 他 校注 岩波文庫
高校のときに、古文の授業で出会った忘れられない作品。
当時の女性とは思えない、
あっさり、さばさばとした文体。
だからこそ、余計に
本人や建礼門院の哀しみが沁み込んでくる感じがありました。
敬語がやたらと多い古文の世界で、
ある意味、異彩を放つ作品。
カルチャーショックだったなあ。
ずっと読み直してみたい!
と思いつつ、年月が過ぎてしまいました。
より最近に出版された全訳集もあるようですが、
ここは岩波とじっくり向かい合ってみようと思います。
スポーツ

ヒッキーばかりせずに
これから自転車

プロの話が大好きです…。
「その道」を知る人の話は、
奥が深くて、なるほどなあと感心することばかり。
ということで、今回は
「プロが語る本」の紹介を。
1冊目は、
『スパイのためのハンドブック』 ウォルフガング・ロッツ 著
ハヤカワ ノンフィクション文庫
ふらっと本屋さんで見つけて、即買いした本です。
基本はケッティーなので、あまりこういうことはしません(笑)。
ある諜報機関で活躍した大物エージェントが教えてくれる、
スパイ活動について。
この本の面白いところ。
華々しい活躍の裏にある、
情報部の上司への経費計上の方法。
本当の自分との折り合いのつけ方。
引退後の生活法。
めっちゃリアル。
ハードボイルド調かつアイロニーに満ちた文体で
書かれていますが、実はユーモラス。
でも、犠牲にしてきたものも多い。
幸せって?
『三島由紀夫レター教室』 三島 由紀夫 著 ちくま文庫
いわゆる「書簡体形式」の作品です。
きちんとした小説として成立していながら、
いろんな状況下で書く手紙の文例集としても機能しています。
さすがのミシマ先生ならではのウィットで
高等テクニックを教えていただけるという、お得な本。
最終章は、『作者から読者への手紙』。
氏の「ものを書く」、という姿勢が
ここに集約されている気がします。
これを反映して、ブログが書けるようになればいいんですけど、ね。
なんとなくテンション下がりがちな月曜ですが。
私は月曜の夜が大好きです。
ちょっと夜更かししてもいい日だし。
気持ちものんびりしていて、
確かに、このブログの更新も月曜が多いように思います。
なぜ、こんなにテンション

それは
BSフジにて、ドラマ 『鬼平犯科帳』 を毎週録画しているから

(現在は第1シリーズ。)
鬼平。
私の鬼平歴は長く、池波先生を心から敬愛しています。
食べ物や映画にまつわるエッセイも大ファンです。
一応、『仕掛人・藤枝梅安』 も 『剣客商売』 も
それなりに読んではいますが、
私は、やっぱり鬼平です。
『鬼平犯科帳』 池波 正太郎著 文春文庫
何度でも、どこからでも読み直したくなります。
なぜ、こんなに魅かれるのか?
「人は、悪いことをしながら良いことをし、
良いことをしながら悪いことをする生き物だ」
という一貫したテーマが根底にあるからです。
人は複雑です。
勧善懲悪なんて、ありえない。
悪に手を染めることになってしまった人たちに、
帰る家があったなら。
自己矛盾を抱えながら生きる人たちの姿が、
実に生き生きと描かれています。
身分に関係なく。
そして、
図らずもほんの少しいつもと違った行動を取ることが、
明暗を分ける。
どのキャラクターもとっても魅力的ですが…
私は、ダンゼン!
密偵なら伊三次、同心なら松永弥四郎です。
そして、池波先生独特の言葉遣い、
「おもいきわめる」(「決心」の意) が大好きです。
ちなみに。
いろんな盗賊が、『中国筋を荒らしまわった』 という表現が頻繁に出て来ます。
広島の郊外をドライブするたび、
「このあたりを荒らしまわったのかな?」
と、一人で思いを馳せてる私です(笑)。
街で見かける看板で、
すごくオモシロいものを見つけたことはありませんか?
たまにトンデモナイのがあったりして。
私はそんな看板を見つけると、
「ムフフ

往年の宝島社の『VOW』シリーズとか大好きだったなあ

先日、年に一度のお楽しみ

『小林賢太郎テレビ3』 を観ました。
小林さんも、看板探しやってました。
ただ、彼がさすがにすごいのは
意味・語感・文字の形
この3つの情報を同時に読み取るのだとか。
「横綱横丁の『丁』がまわしに見える」
「内科・消化器科 『はらクリニック』」
のようなことを話してて、
笑うというより、ただただ感心してました。
世界って、実は
面白いことに満ちあふれてるんですね

もっと無限にアンテナを張っていかねば

さて。
最近私が気になっている看板。
「超回転寿司」
これって、
① 既存の回転寿司を超えている
② ベルトコンベアーの回転が高速
③ お客を急かして回転率をどんどん上げる
いったい、どれなんでしょう?
近いうちに、お店に突撃訪問して
店長さんにぜひ聞いてみたいです◎
このところ、ドライブを兼ねてよく出かける
喫茶店


『芸術新潮 9月号』 新潮社刊
最近、日本の
KAWAII
は、世界中で注目されてますよね。
表紙になってる
キティちゃん×スワロフスキー
みたいな。
この 「かわいい」という感覚、
もちろん、場所や時代によって価値観の変遷はあれど
きっと普遍的なんですね。
日本の場合は
「はにわ」から、
「仏像」 『鳥獣戯画』
はたまた応挙の犬まで。
そういえば、大昔
枕草子で「うつくしきもの」なんてものもやりましたっけ。
この最新号では
思わず、にっこりしてしまうような
いろんな「カワイイ」に出会えます

ちなみに
山本 基さんの塩アート
福田 繁雄氏の大回顧展 「ユーモアのすすめ」
ヤン・シュヴァンクマイエル(キモカワ!)の最新映画情報
なんかも載っていて、
読んでてなんだかとっても得した気分になります
