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速読スクール内で起こる出来事や、講師のプライベートなど、 適当に思いつくまま綴っています・・・気まぐれ三昧です、はい。。。
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 推理小説が大好きな私ですが…。



 ゴリゴリの本格派に読み疲れたときは、


 必ず、松本 清張を手に取ります。


 松本清張傑作短篇コレクション

 『松本清張傑作短篇コレクション』 (上・中・下巻) 文春文庫



 これは、「宮部みゆき責任編集」というのがポイントです。


 彼女の解説は一読に値すると思います。
 


  
 清張氏のタイトルはどれも、作品の本質をとらえた


 冷たく冴え冴えとした、硬質なものばかり。


 青みがかった灰色や黒い何かがまとわりついているイメージ。

 

 ここが、「社会派」と呼ばれる所以だと思います。




 流れるような自然な文体でありながら、


 「なぜそうせざるを得なかったのか」 という人間の動機を中心に置いた

 
 ストーリー展開は、驚くほど吸引力が強い。


 
 
 氏の作品に出てくる人々には、共通点があります。


 
 それは、

 
 「幸せになりたい」 ということ。




 本来は邪悪でも、狡猾でもない普通の市民が、


 自らの幸せのために犯してしまう罪。



 けれど、

 
 誰もがその罪に取り憑かれ、逃れられない。



 ごくごく小さな綻びから生じる、致命傷。




 氏の作品では、


 刑事による犯人逮捕の具体的な描写などは出て来ません。 


 
 ですが、叩き上げの刑事たちの経験や勘、


 警察とは何の関係もない職業に就く人々のたわいもない会話、


 そして素人であるがゆえの鋭い指摘が、


 確実に犯人を追い詰めていく。



 包囲網が着実に狭まり、犯人に迫る刑事たちの足跡が聞こえて来るかのようです。


 これほどの恐怖はありません。




 私が大好きなのは、『鬼畜』 、そして 『地方紙を買う女』。


 傑作中の傑作です。 
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